遺言執行者の選定について〜信頼できる人に想いを託す〜

2025年4月16日

相続

t f B! P L

≪この記事は約3分で読めます≫

前回は、ペットの相続について、法律上の扱いや対策についてお話しました。その中で少し触れた「遺言執行者」について、「どうやって選ぶの?」という疑問を持たれた方もいらっしゃるかもしれません。

もしもの時のために書いた大切な遺言書。その内容をしっかりと実現してくれる遺言執行者の選定は、とても重要なポイントです。

今回は、この遺言執行者の選定について、分かりやすく解説していきますね。


❓ 遺言執行者ってどんな役割をするの?

遺言執行者は、亡くなった方の遺言書の内容を実現するために、様々な手続きを行う人のことです。

具体的には、
・遺産の調査と管理
・相続人への遺言内容の通知
・不動産の名義変更手続き
・預貯金の解約と払い戻し
・有価証券の名義変更手続き
・相続人間での遺産分割協議のサポート
・その他、遺言の執行に必要な一切の行為

など、多岐にわたる手続きを行います。
これらの手続きは、法律の知識や煩雑な事務作業が必要となるため、相続人だけで行うには時間も手間もかかる場合があります。遺言執行者がいることで、スムーズに遺産分割を進めることができるのです。


❓ 遺言執行者は誰でもなれるの?

原則として、未成年者と破産者以外の方であれば、誰でも遺言執行者になることができます。
具体的には、
相続人の中の1人、または複数人
相続人ではない親族、友人、知人
弁護士、司法書士、行政書士などの専門家
などが選ばれることがあります。


❓ どうやって遺言執行者を選定するの?

遺言執行者の選定方法には、大きく分けて2つの方法があります。

1.遺言書で指定する方法

最も一般的な方法が、遺言書の中で遺言執行者を指定することです。
遺言書に「私は、〇〇(氏名、住所、生年月日)を遺言執行者と指定する」というように記載します。複数の人を指定することも可能です。
このメリットは、
自分の信頼できる人にお願いできる
相続人間の紛争を予防できる可能性がある
スムーズな遺産分割につながりやすい

などがあげられます。

2.家庭裁判所に選任してもらう方法

遺言書で遺言執行者が指定されていない場合や、指定された執行者が辞退した場合は、相続人などが家庭裁判所に遺言執行者の選任を申し立てることができます。
この方法のメリットは、
遺言執行者がいない場合に、確実に選任してもらえる
専門家が選任されるため、安心して手続きを任せられる

などがあります。ただし、選任の手続きには時間と費用がかかる場合があります。


❓ 誰を選ぶべき?選定のポイント

遺言執行者を選ぶ際には、以下の点を考慮しましょう。

  • 信頼できる人であるか

  • 責任感があるか

  • ある程度の知識や事務処理能力があるか

  • 専門家にお願いするかどうか

相続人が複数いて調整が難しそうな場合や、遺産の内容が複雑な場合は、専門家への依頼を検討するのも良いでしょう。


まとめ

遺言執行者の選定は、遺言書の内容を確実に実現するための重要なステップです。ご自身の状況や遺産の内容、そして誰に託したいかをじっくりと考え、最適な人を選んでくださいね。

【このサイトについて】

学んでいることの共有のため、運営をスタートしました。もし誤りがありましたら修正しますので、大変お手数ですがコメントをいただけますようお願いいたします。

人気の投稿

サイト内検索

連絡フォーム

名前

メール *

メッセージ *